

広岡ちはる
幼い頃、洋裁が得意な母のそばで、色とりどりの布地が変化する工程を楽しんでいました。大きな裁ちばさみ、小さなステッチ、リズミカルなミシンの音、可愛いボタン。そのどれもが私の〈ものづくり〉の原風景になっているようです。
パリでEncadrement(額装)に出会い、プロを養成するアトリエに飛び込みました。
作品を引き立てるマットをデザイン・製作し、それに合う棹状フレーム材のバゲットをギロチン(切断機)でカット・成形する工程は実に魅力的で、創作意欲をかき立てられる日々でした。
ある時、扇形の箱とガラスを組み合わせた立体額装を学ぶ機会があり、
Cartonnage(カルトナージュ)の存在を知ることになります。
基本は装飾品などを入れる箱やステーショナリー製作ですが、両方のテクニックを組み合わせることで、壁面用立体装飾という観点でのデザインが楽しめるようになり、随分作品の幅が広がったような気がします。
帰国後、全国額縁組合連合会認定フレーマー資格を取得し、アトリエ ラ・バゲットをスタートさせました。これからも各種メディアや教室・展示会を通して、フランスのエッセンスが詰まった創作のヒントをご提案できればと思っています。
〈既刊本〉

Le cartonnage dans la vie quotidienne
暮らしの中の布箱づくり〈文化出版局〉

やさしい布箱づくり〈文化出版局〉

Encadrement d'Art
フランス仕立てのフレーミング〈文化出版局〉
Le Cartonnage
手づくりの布箱〈雄鶏社〉
